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「SAGA RE:STYLE:モノが巡る、スタイルがつながる」イベントレポート

晴天の秋風が心地のいい11月8日、佐賀駅から南に延びる歩道空間「さが維新テラス」で、県内外から集まった古着屋や雑貨、飲食の10店舗が並びました。
今回は「SAGA RE:STYLE:モノが巡る、スタイルがつながる」というテーマでイベントが開催され、さが維新テラスに古着が並ぶのは初めて。佐賀市内で最も人通りが多い場所の一つであるこの道路で、また新たな活用方法が広がりました。
この日は古着の店舗が中心で、道はフリーマーケットのような開放感のある雰囲気。普段から古着屋を経営している店舗もあれば、趣味で私服を販売している店舗もありました。他にもハンドメイド雑貨や似顔絵を描くコーナー、佐賀美少女図鑑をPRするフォトブースも。


交差点にある「さが維新広場」前にはカフェが出店し、その横には誰でも飛び込み参加ができるストリートライブスペースも設置されました。


通りかかる人々の層は幅広く、部活や習い事に通う中高生や、犬を連れて散歩する人、佐賀駅へ向かう人、サンライズパークにスポーツ観戦に向かう人、家族連れなど、幅広い世代が行き交います。テラス席やベンチもあるため、座って休憩する人もいました。


昨年8月にオープンした「さが維新テラス」は、活用の担い手や利用の幅を一層ひろげ活用方を探るトライアル実施中のため、会場は無料で使用することができます。実際に、今回の出店者の方々に話を聞いてみました。
「april fools cafe(エイプリルフールズカフェ)」の店主の執行恭平さんは、普段別の仕事をしながら、今回だけでなく週末に「さが維新テラス」でカフェを開いています。出店に利用料がかからないため「ノーリスクで、手続きも難しくなく、出店しやすい」といいます。

人通りが多い場所のため、さまざまな客が来るといい、露店だからこそのコミュニケーションの取りやすさもあるようです。最近は常連客も増えてきて、取材中も常連客から話しかけられていました。執行さんは「(さが維新テラスは)リラックスして出店できる大切な場所。楽しい。とりあえずやってみよう(で飛び込める場所)」と話していました。


一方で、今回出店の誘いを受けて初めて「さが維新テラス」に出店したみやき町の古着屋「LOGAN(ローガン)」の店主の古賀洋介さんは、「流れてくる人たちは、ほとんど知らない人なので、新しく店を知ってもらうきっかけが作りやすい」と笑顔。古着や店舗が目的ではない人々が多く通る場所だからこそ、店舗や通常のマルシェと比べて、予想外の新しい出会いが生まれやすいようです。
たまたま通りかかった高齢者の女性は、「昔はアーケードがあったが、最近は活気がなくて寂しい街になったと思っていた。(さが維新テラスができてから)佐賀がにぎやかになってきた気がする」と話していました。


この日のストリートライブは、カフェの執行さんが場所をセッティング。自由な雰囲気で、ギターや歌の演奏がありました。執行さんによると、普段は大学生らの飛び込み参加が多く、即興でバンドが結成されることもあるそうです。

道路という開かれた空間は、日常との境界がなく、誰もが自然に行き交い、立ち寄れる空間。歩道の一部を活用しているからこそ、「まち」の一部として溶け込み、一体となっているような印象でした。企業ビルが並び、無機質になりがちなエリアでも、道路を活用することが「まち」のにぎわいにつながっています。
まとめ 〜今後の活用の可能性〜
「さが維新テラス」の特長は、なんといっても人通りの多い歩道空間であるということ。出店者のお話にもあったように、予想外の人々と出会い、つながる可能性のある場所です。出店を重ねることで着実に認知を浸透させることも可能で、団体でも個人でも、プロでもアマチュアでも、使い方は無限大。さまざまな活用方法が実践されればされるほど、「まち」がにぎわい、新しい“何か”が生まれるきっかけになる可能性を感じました。
「さが維新テラス」は現在、トライアル期間中において、利用者を無料で募集しています。利用を希望する場合は、「さが維新テラス」のホームページか電話(0952-37-6756)から問い合わせを受け付けています。
